5.7GHz FM-TV 送受信機 JA1DGF 米野 磐
現在市販されている送受信モジュールで非常に安価なアイテンドウ(中国製)のMAV58RX003・MAV58T2703を使用してFM−TVの送受信機をまとめました。このユニットの詳細はマイクロウエーブ・チャレンジ2010の68頁のもので、ユニットの組み込み配線のみの非常に簡単な作業ですが、基板入手よりセットにまとめるのにアーダコーダで約1年掛りました。
ローカルで5局製作しました、各局長さんの個性により其の仕上がりは、其々特徴があって非常に興味深いものがあります。
簡単に移動運用可能な様に次の点に考慮しました。
入出力端子のあるハンデーカムを送受信に使用します。従って本体の内部でビデオ・オーディオ端子の切り替え回路を装備しました。
内部の配線が複雑になりますが、快適な運用が可能となります。
構造はAV・ANT切り替え部を挟んで上が送信部・下が受信部です。
注意点は、基板のANT端子に電圧が出ていますのでコンデンサーで
直流カットして下さい。其のままですと送信時に大電流が流れます。
M電機のオチョコANTは先端がオープンなので良いのですが、シュペルトップ付きダイポールANTでは最悪の場合イチコロでNGです。
次は送信基板の放熱です。ユニットの上についてる放熱器は役立たずの飾り物で基板の裏側を放熱する必要があります。送信モジュールの載る基板に写真の様な穴を明けて、基板取り付け用のアルミ厚板(放熱器)にアルミのブロックをネジ止めして放熱します。
チャンネル増設は基板の隅にある四角いラインで囲まれたBX端子の000Rを撤去しBX端子をSWでON・OFFする事により8チャンネル増設可能となります。パタンが細いので半田付けには、要注意です。
チャンネル切替えは基板上のデップSWとパラにパネル面に同様のSWを設け基板側のSWはすべてOFFとします。
チャンネル切替SWの配線に注意すれば、あとは特に問題は無く完成し快適に動作します。
使用ケースはタカチのサッシAE−611・AE−612・FR−1Aシリーズで
AE−611はフロント・リアパネルの上下左右・AE−612は奥行・FR−1
Aはコーナー用です。其々47mm・125mmにカットし70mm×70mm×150mmのケースに仕上げました。非常に丈夫でケースに乗ってもビ
クともしませんが、アルミ板を曲げて作った同一の大きさと比較して重い
のと、ケース内部の寸法が60mm×60mm×135mmと大きさの割りに容積が少ないのが欠点ですがパラポラANT使用の為にあえて採用しました。
山岳移動用のセットにまとめるには不向きです。とにかく重いです。
しかし2k円以下の値段で出来るのが魅力で当局は多用しています。
移動運用に当たり、ソニーのTRV−10を使用しています。カメラ・モニター・デジカメ・VTRが、一体の為に非常に使い勝手が良く重宝しています。しかしこのセットでCCIR525のネットワーク採用の局とは相性が悪く、お互いに映像がピンボケで、アイテンドウ独特の高域補正回路を使用しているようで、同一セットならば問題ありません。
このセットを光通信の連絡用に常時使用しています。受信画像の録画・静止画そして即再生送り返し等ケーブルをつなぎかえることなくSWの操作のみでOKです。
是非お試しを 73
参考文献
AV送信モジュールMAV58T2703 規格表 aitendo
AV受信モジュールMAV58RX003 規格表 aitendo
マイクロウエェーブ・チャレンジ2010 MWAC
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