TopPage 西新潟クラブ 更新履歴 情報,資料 製作実験 通信実験 リンク(国内) リンク(国外)

ISDB-T用アナログSメーター実験(実験5)  de JA3CVF  森本 清 Jan/02/2018
 実験5
今年もよろしくお願いします。
孫が年玉貰ったら直ぐに帰ったので少し実験しました。
アンプの特性か原因は良く判りませんが、低レベル信号からレベルを上げて行くと
メーターの振れが下がるとの話を聞きました。
手持ちのアンプを数個試しましたら組み合わせにより−80dbmから−90dbm
にすると検出電圧が下がる筈が少し増え、
更に−100dbmとすると又増える。
−70dbm位が最低でこれより増えると検出電圧が増えていく。
組み合わせを変えると問題無くなるので発振気味の様ですがスペアナを繋ぐと負荷が
変わり発振の有無が確認出来ない。
GN1021がもう無いので別のMMICで試す事にしました。
MMICが小さいのでAD8307の前に組み込んで試しました。
MMICはμPC2709TB ミニモールドタイプでピン間隔は0.65mmでカッティン
グで基板を掘る限界ですが、ゲインは20db以上有るので使えそうでした。
組み上げると都合良く?同じ症状が出ている。
アンプ単体でテスト出来ないので色々試すが原因が良く判らないままμPC2707TBが壊れた。
μPC2709を付け替え、チョークコイルを68nHから0.2φ 1.5d 5tコイルに交換後
症状が出なくなった。
68nHチップ部品がパターン剥がれで半田出来なく無く成りリード線のコイルに変えています。
インダクタンスは?ですが68nHより少なく成って居ます。
症状が出なくなったのはこれかも知れません。
インダクタンスが少なくなって低域のゲインが下がったと考えればノイズ検波出力が
下がった事も症状が出なくなった事も納得出来ます。

ますます判らない。
症状が出ていた時と正常に成った時では検波出力が0.25V位多い。
アンプ電源を切ると異常時と正常時は変わらないのでアンプからノイズが出ていた様だ。
レベルの増加は正常に成ったが一段ではゲイン不足で−80dbmが限界でした。
前にもう一段NJG1103F1のアンプを追加した。
このMMICは0.95mmピッチなので作り易いが狭帯域で目的の周波数にコイルを合わせる
必要が有りました。
入力はNFマッチが必要ですが入力オープンで発振したので51Ωで受けました。
調整すると1db位に成るようですが4.5dbと成りました。
μPC2709の入力も51Ωで受けました。
3db位のATTにした方が安定すると思いますがスペースが無いので安易な方法にしました。
この組み合わせで−110dbm位でも検波出力が僅か1〜2mVですが変化しました。
更にこの前に手持ちのアンプを繋いでもノイズの検波電圧は増加しますが前記の症状は出ず。
結果は良く判らないので、もし同じ症状が出た場合は組み合わせを変えるか入力を51Ωで
受ける位でしょうか?

JA3CVF 森本

NJG 1103F1 725M AMP

NJG1103F1特性

NJG1103F1+μPC2709TB
+AD8307ユニット

-----Original Message-----
Sent: Thursday, December 21, 2017 2:06 PM
Subject: [mw-ml:00429] Re: ISDB−T用アナログSメーター実験

実験4
運用スタイルでテストすると問題が出て来ました。
1 送信状態にすると受信IFラインが切れるので今までのMIX、アンプ等からの
ノイズが無くなりメーターがマイナスに強く振り切れる。
2 この時V−F変換ICの入力にマイナス電圧が加わる。
3 感度調整VRの位置でメーターの振れが変わるので目安に成るレベルが判らない。
(メーターに目盛を書き難い)
今回改善して試しました。
1項はスタンバイ信号を利用してメーター回路を切る。
2項はV−F変換ICの入力にダイオードを追加。
3項は感度切り替えSWを2回路双投SWに変更、目盛レベル、拡大レベルとして
拡大レベル時感度調整VRが働く様にした。
目盛レベルは25dbμV〜70dbμVとして目盛を書き込んだ。
テレビ信号レベルはdbμVが使われるのでdbμV表記とした。
拡大レベル時は今までの高感度レベルと同じですが、
ノイズレベル(0点調整レベル)からの増加部分のメーターの振れ具合を調整出来る。
最大レベル時入力10dbμV位からメーターを振らす事が出来、
使い方により僅かなレベル変化を大きくメーター又は音声で表現する事が出来ました。

JA3CVF 森本

-----Original Message-----
Sent: Wednesday, December 13, 2017 11:08 AM
Subject: [mw-ml:00425] ISDB−T用アナログSメーター実験

アナログのSメーターはリアルタイムで信号強度を表示するのでISDB−T信号を
捉えるのに便利です。

実験1
ログアンプAD8307は仕様500Mです。
今まで感度の良い100M付近に周波数を変換してSメーターに利用していました。
周波数変換用のLOが面倒で直接53CH〜55CHの信号が検出出来ないか試しました。
私は55CH725Mを使っているのでこの周波数で実験しました。
8307の入力に725Mの同調回路を入れましたが−60dbm程度が何とか検出出来る程度で
実用に成りません。
中華チューナーは感度が良くこれで検出出来てもSメーターでは検出出来ません。
8307の前にアンプを入れて見ると検出感度が上がって35db〜40db増幅すると
中華チューナーより良く成りました。
実験に使ったアンプは荒井さん所の広帯域アンプ旧バージョンタイプ+GN1021の自作アンプ
です。
荒井さん所の最近の広帯域アンプは36db位ゲインが有りそうなので一個で良いと思います。
コンバーターが無くても検出出来たのでオペアンプで拡大表示して見ました。
実際にISDB−T送信機出力にATTを入れて中華チューナー経由725Mフィルターの後
2段アンプ、8307+オペアンプで実験。
モニターに使っている中華チューナーは信号強度表示と品質表示が別々に変化するものです。
ATTレベル83db位で信号を検出し、5〜6db位増えると画面が出ます。
今回のSメーターはATT90dbでもメーターが振れチューナーでは検出出来ない信号が
捉えられる様です。
SGの信号では10〜20dbμV(−100dbm〜−90dbm)位から検出出来ます。

実験2
アンプを入れて低レベルの信号を検出出来る様になりました。
所が−70dbm以上入力が有るとオペアンプのゲイン調整ではカバー出来ずスケールオーバーと
成ります。
ATT挿入やアンプゲイン調整で解決出来ますがオフセットがズレ都度0点調整が必要に成ります。
今回2段目のオペアンプ入力レベルを二段に調整出来る様にして外付けSWの端子を設けました。
−80dbm〜−40dbmと−100dbm〜−80dbm(又は−70dbm)
の二段とこの間の連続可変VRで対応。
0点調整後なので便利です。
パターンを書き換え、少し回路を簡略化、アンプもGN1021二段に変えてコンパクトに
成りました。
電圧は5VにしてAD8307と共通にしました。40db近く増幅しました。
以前小林さんがハムフェアーで配布したGN1022は後継品で同等性能です。
アンプは完全にシールドしないと外部の信号を拾い、シールドしても少なく成りますが入ります。
アンプの前後に725MのBPFが有ると良いと思われますが今回は前に一個です。
SG信号では今までのピコワットメーターと遜色無い性能です。
但し、実践では少し問題が見つかりました。
中華チューナーのANT出力にチューナーのスキャーン信号と思われる物が現れます。
一台は少ないがもう一台の方は大きく感度に影響します。
当たりの悪いチューナーではANT出力端子が使えずチューナー入力を2分配又は
同軸リレー切り替えが必要に成るかも知れません。

実験3
使っていなかったメーターケースに組み込んでサンノイズを検出して見ました。
5G TRVは1.2G出力ですが、ISDB−Tコンバーターで725Mに変換、
勝間さんの725M BPFを通してSメーターに入れました。
このフィルターが無いとコンバーターのLOが出て来て検出感度が低下します。
ATTが無いのでレベルは判りませんが、太陽の方向は検知出来ました。
参考に従来のSメーターでレベルを確認0.3〜0.4db程度でした。
動画はYQPのホームページに添付していただく様に依頼します。
音は小さいですが、何とか聞けると思います。
メーターを見なくても方向の調整が出来ました。

JA3CVF 森本