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47GHz EME 信号受信成功  JA1WQF 笠井三男  Feb/14/2020 

MWミーティングでお話しさせて頂きました47GHz EMEに関して結果ご報告

Al W5LUAと47GHz EME受信トライを一昨日、昨日2月10日に行い両日共に信号の確認を致しました。

特に昨10日は47GHz EME信号QRA64Dモードでデコードする事が出来ました。
確認の為シングルトーンをランダムに送信してもらいこちらも添付通り。
2005年以来、そして初めてのリアルタイム47GHz EME 1/2 QSOにAlも大喜び。
W5LUA   2.4m offset Dish 25W TWTA
JA1WQF  2.4m Cassegrain Dish NF=2.23 LNA Peltier cooling
QRA64D CFOM(constant frequency on moon)

47GHz EME変更許可は1月中旬に降りており現在検査に向けSSPA作業中です。
今年の秋からのシーズンに47GHzEME QSOを目標としています。

De JA1WQF 笠井

 
Al W5LUAと私のグリッドローケーターから以下のようにデータが得られます。

該当テスト日は62〜67Hzのドプラースミア(Libration)広がりがありました。
これは47GHz EMEにおいて奇跡的とも言える極狭のタイミングであり、この日
この時間を前もって調べ、時間帯指定した事は今回受信成功の鍵と思います。
信号の広がりは受信信号品位を甚だしく悪化させます(ミーティング資料参照)

Alと私は、2.4mのDishを使用しています。ディッシュの形状がこの
周波数で完璧な場合、47 GHzで0.19度の3 dBビーム幅(0.2度または+/- 0.1度)
となります。

つまり、相互のビームが0.1度だけずれている場合、両方のディッシュが3 db
ダウンし、利得は6 dB低下します。
信号が微弱であることを考えると、6 dBのダウンでは受信する事が出来ません
3dBダウンでも困難と思われ、Alも私もこの時月向けのビームは0.1度ずれている
ことはほとんど無かったと思われます。

またミーティングでお話しした通りEL、Dish仰角の問題も大きく係わります。
特に低高度では、大気による影響も47GHzの減衰要因です。
これもスケジュール提案時に両局が25度を超える設定をしたため、重要な影響は
少なかった思われます。
一般に、低い仰角領域では大気による減衰の他、その吸収によって生成される
ノイズも発生する様です。また当然自然界の雑音もあり前記の25度を基準とした
EL設定もSKEDにおいて重要と思います。

今後2Way QSOに向け通信方法やタイミング、また大きくは苦労して絞りだした
(絞りだして頂いた)47GHzの貴重なパワーをいかに効率よく月に向け発射でき
るかが大きな課題としてあり、楽しみでもあります。

De JA1WQF 笠井

10feb020 47GHz decode1146

47GHz EME 1000Ha
and 1500Hz