76GHz IMPAT発振器による注入同期の実験 JA8CMY
以前に入手したスイーパー用IMPAT発振器と サーキュレータを使って注入同期増幅の実験をしました。 実装されているIMPATダイオードの仕様は不明ですが、 取り扱い説明書によると35mW程度の出力が出るもののようです。
IMPAT発振器は出力が大きいので魅力ですが、発振スペクトラムが悪いのでそのままでは使えず HiQの共振器の制御によるか、注入同期での使用になります。
注入同期には数mWの信号レベルが必要ですので、 SGからの12.67GHzを3逓倍器で38GHz 100mWとし、 バラクタダイオードで2逓倍しました。 76GHzの信号レベルはPOW計がないので測定できませんが IMPAT発振器を同期させるには十分なレベルが出ています。
IMPAT発振器のフリーラン時のスペクトラムは広帯域の雑音のようで帯域幅も50MHz程ありました。 注入同期用の76GHz信号をサーキュレータを通して入力すると うまく同期してSG信号のスペクトラムと同様になりました。
元のSGのスペクトラムがあまり良くないのですが、1KHzスパーンでも綺麗な波形でした。
なぜかフリーランの中心周波数よりも少し低い周波数での同期が安定しています。
出力側の負荷変動の影響が大きいので、実運用では出力にアイソレータが必要になります。
発振器なのでFMか位相変調信号しか増幅できませんが、送信出力UPには十分使えそうです。
増田 幸雄
札幌市厚別区
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同期スペクトラム |
IMPAT発振スペクトラム |
注入同期実験 |
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