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24GHz TRVのNF de JA8CMY  Feb/11/2011

24GHz TRVのNF
                    JA8CMY 増田

ここ3ケ月程24GHzTRVのNF測定であれこれやっておりました。
最初は WG入力LNA(+25dB)→RXamp(+25dB)→BPF/MIX(-15dB)の構成でしたが、
LNA単体のNFに比較し、TRV総合のNFが0.3dB程劣化しました。
.そこで、WG入力LNA(+25dB)→同軸LNA(+25dB)→RXamp(+25dB)→BPF/MIX(-15dB)
に変更し総合でのNFの劣化は無視できる値になりました。
初段のNFを0.1dBも低下させないためには60dB以上の利得が必要のようです。
最終的に、導波管切り替え器の入り口で総合NF1.74dBの値でした。
同軸導波管変換器の損失が約0.2dB程ありますので、
TRV本体の総合NFは1.5dB台になっているものと思います。
導波管切り替え器は手動式を改造し、ロータリーソレノイドを付加しDC12Vで動作するようにしたものです。
導波管切り替え器の損失を0.1dB程度とすると、NF1.4dB台になりほぼLNA単体NFに近い値になりました。

LNAのNF測定ではENRの大きなノイズソースを使うと
インピーダンス変動の影響を受けて測定誤差が大きく出るのですが、
24GHzでは10GHz以下の測定に比較して影響が大きいようです。

ノイズソースによっても測定値が変わり、何が正しいのか判らなくなります。
もともとENRが正しく校正されたノイズソースを使っていないので、
正確なNFを測定するのは困難ではありますが・・・・・・・

最初はNOISE COM社の40GHzノイズソース346KAで測定していましたが、
その後HPの346Cを入手し比較してみました。
整合用のATT無しでは両者で1dB程度の差があり、10dBのATTを挿入した場合でも0.2dB程度の差が出ました。
20dBのATTを入れた場合にはほぼ同じ値を示します。
20dBATTを挿入するとENRが小さく測定誤差が大きくなりそうです。

測定に使うATTは一般的なSMAコネクタのものではなく、
3.5mmかKコネクタのものを使わないと正しい(と思われる)値になりませんでした。

受信のNFも満足できる値になりましたので、24GHzの20WTRVもほぼ完成です。
このTRVはペルチェ素子を使ってPOWアンプ部を冷却する方式としたので安定して20W出力が得られます。

増田 幸雄
札幌市厚別区




TRVの総合NF


LNA 部