24GHz TRVのNF JA8CMY 増田
ここ3ケ月程24GHzTRVのNF測定であれこれやっておりました。 最初は WG入力LNA(+25dB)→RXamp(+25dB)→BPF/MIX(-15dB)の構成でしたが、 LNA単体のNFに比較し、TRV総合のNFが0.3dB程劣化しました。
.そこで、WG入力LNA(+25dB)→同軸LNA(+25dB)→RXamp(+25dB)→BPF/MIX(-15dB) に変更し総合でのNFの劣化は無視できる値になりました。
初段のNFを0.1dBも低下させないためには60dB以上の利得が必要のようです。 最終的に、導波管切り替え器の入り口で総合NF1.74dBの値でした。 同軸導波管変換器の損失が約0.2dB程ありますので、 TRV本体の総合NFは1.5dB台になっているものと思います。
導波管切り替え器は手動式を改造し、ロータリーソレノイドを付加しDC12Vで動作するようにしたものです。
導波管切り替え器の損失を0.1dB程度とすると、NF1.4dB台になりほぼLNA単体NFに近い値になりました。
LNAのNF測定ではENRの大きなノイズソースを使うと インピーダンス変動の影響を受けて測定誤差が大きく出るのですが、 24GHzでは10GHz以下の測定に比較して影響が大きいようです。
ノイズソースによっても測定値が変わり、何が正しいのか判らなくなります。 もともとENRが正しく校正されたノイズソースを使っていないので、 正確なNFを測定するのは困難ではありますが・・・・・・・
最初はNOISE
COM社の40GHzノイズソース346KAで測定していましたが、 その後HPの346Cを入手し比較してみました。
整合用のATT無しでは両者で1dB程度の差があり、10dBのATTを挿入した場合でも0.2dB程度の差が出ました。 20dBのATTを入れた場合にはほぼ同じ値を示します。 20dBATTを挿入するとENRが小さく測定誤差が大きくなりそうです。
測定に使うATTは一般的なSMAコネクタのものではなく、
3.5mmかKコネクタのものを使わないと正しい(と思われる)値になりませんでした。
受信のNFも満足できる値になりましたので、24GHzの20WTRVもほぼ完成です。
このTRVはペルチェ素子を使ってPOWアンプ部を冷却する方式としたので安定して20W出力が得られます。
増田 幸雄
札幌市厚別区
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LNA 部 |
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