10GHz導波管入力LNAの3号機製作しました JA8CMY 増田
10GHzのLNAですが、KUNHE並みの性能を目指し3号機を製作しました。 ルネサスエレクトロ(旧NECエレクトロ)のデバイスNE3514S02の2段構成です。 2号機までは段間にアイソレータを入れて安定化を図っておりました、 今回は少しでもNFを良くするためアイソレータを出力側に移しました。
調整後のNFは同軸導波管変換器込みで0.85dBでした、 同軸導波管変換器2個を接続して損失をNWアナライザで正確に測定したところ 0.36dBでしたので、1個で0.18dBの損失があります。 この結果からLNA単体のNFは0.67dBになり目標の0.7dBに到達したものと 思います。 デバイス単体の性能が0.34dBですので、基板損失等を考慮すると 限界に近い値ではないかと思います。
先に24GHz LNAで使ったNE3517S03を実装して調整してみましたが、
0.15dBほど悪い値でした。 データシート上では10GHzのNFは0.28dBと、このデバイスのほうが良いのですが、 不思議です。 2号機には三菱のMGF4961Bを使って0.9dBでしたので 3号機は0.2dBほど良い値になりました。 地上通信の場合、NF0.2dBはほとんど効果がないのですが、 EMEのように宇宙通信の場合はS/Nに大きく影響しますので 0.1dBの単位で皆さん苦労しているようです。
増田 幸雄
札幌市厚別区
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