ここの所、キャリアコントロール基板の製作をしています。
今回はブログにも紹介していますが、多機能品を製作してみました。
内容はブログと一緒ですのであしからず。
キャリコンの仕組みは簡単で、ショットキーバリアダイオードで検波して、
その後にコンパレーターで比較判断してから、シュミットトリガーで反転増幅して
トランジスタをONさせる回路です。
2個のトランジスタでTX、RXを動作させています。
また途中に復帰遅延回路とダイレクトコントロール回路を挿入しています。
復帰遅延回路はSSBでのチャタリング防止の為です。
よくあるキャリアコントロール回路です。
前回、このようなキャリアコントロール回路を製作したところ、TX側にも
遅延動作させて欲しいと要望がありました。
これは、リニアアンプやトランスバーターで使用する場合、先に同軸リレーを動作させてから、
リニアアンプやトランスバーターのTX回路の電源をONさせれば安全であると言う物です。
「 Fool-resistant sequencer 」といわれている動作です。
そこで、TX回路を更に増やして、TX1、TX2としました。
ちょうどICに1回路余りが有りましたので、その部分を利用して簡単なシーケンス回路を
TX2側に追加しました。
設計通り動作すれば、RFが入力されると
RF-IN→RX(OFF)
→TX1(ON)→TX2(ON)
の順に動作するはずです。
但しRX(OFF)とTX1(ON)は殆ど同時動作です。
TX1(ON)→TX2(ON)間での動作遅延は0.5秒程度で考えています。
設計した基板はスルーホール両面で、裏側は全面ベタのアースです。
直接ヒートシンクやシャーシに取り付けすることが出来ます。
最大出力電流は1.5Aです。
設計した多機能キャリアコントロール基板が出来上がってきたので、
早速、部品を実装して実験してみました。
一部の定数の調整は有りましたが、概ね設計通りの動作をしてくれました。
今回のキャリアコントロール基板は下記のように動作します。
1.電源ON:RX出力ON(最大1.5Aまで)緑LED点灯
(RF入力待ち)
2.RF入力(1mW以上)(またはSEND端子がGNDレベル)
RX出力OFF
3.TX1動作:TX1の出力ON(最大1.5Aまで)赤LED点灯
4.0.5~1秒後
5.TX2動作:TX2の出力ON(最大1.5Aまで)赤LED点灯
6.RF入力がOFF
7.復帰遅延時間(VR2で調整、チャタリング防止、SSB用)
8.TX1およびTX2の出力OFF
9.RX出力ON
10.RF入力待ち状態
*SEND端子で動作させた場合はTX1とTX2のシーケンス動作は行うが
復帰遅延は行わない。SEND端子オープンで瞬時にTXがOFFになる。
*TX1~TX2の遅延時間(シーケンス動作)は抵抗の交換で調整可能
*RF入力にはヒロセのU.FL端子が取り付けられます。
*出力トランジスタには、保護ダイオードが付いています。
基板の実装はすべて糸ハンダで手付けしています。0.3mmハンダを使用
この規模になると部品数がとても多いので大変です。
拡大鏡を見ながらコテでハンダ付けしていますが、けっこう時間がかかります。
4月のミーティングに少し持っていけると思います。
7L1WQG 荒井義浩
7L1WQGのブログ:http://7l1wqg.jp/
7L1WQG 荒井義浩 |
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