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77GHz TRVの製作 de JA0IYB  Jun/01/2017

mw-ml各局 様

ミリ波駆け出しのJA0IYB/1齋藤です。
昨年秋口にJA1OGZ金子さんの77GHzTRV製作に関し、興味を持ち
各局からの技術支援頂きながら少しずつ機器を集めJA0HJC局から
貴重なジャンクの提供を頂き着手しました。
マイクロウエーブ プログレス レポート 2016 冊子
「77GHz トランスバータの製作」 JA1OGZ金子さんの詳細レポートと
ほぼ同じ構成のコピー版機を作ってみました。

以下は製作概要と完成写真です。
(1)、ケースの大型化を避ける為に上下2層構造にしました。
・上層はLO(ぴるる)、分周器、DBM、キャリコン、+−電源ヒートシンク含む、
電圧コントロール基板など、2G帯BPF 3個、2G帯AMP など纏めました。
・下層はLO逓倍器、TX-3800-16ミキサーAMP、アンチパラレルミキサーなどを纏め
SMAコネクター数個、電源コネクター数個で上下を分解、合体が簡単にできる
ように工夫しました。
メンテナンス、調整作業などにも考慮しました。

(2)、放熱について
・使った+−電源基板からの発熱が思った以上に多く、何度も基板の
位置替えなど繰り返しました。
TX-3800-16ミキサーAMP+電源の消費電流 受信時4.3V 0.75A 送信時5.1V
0.85Aと多く、上層板下面側に取付けたヒートシンクに電源基板を付け下層から
ファイで冷却しています。
・TX-3800-16ミキサーAMP本体は銅板15mm×15mm×T-2mmに取付け今のところ
大丈夫そうです。

(3)、TX-3800-16ミキサーAMPの出力管理
・DET電圧を直接表示出来るようアナログ電圧計を取付けました。
・電源電圧は-5V、+4〜5.5V(送受切替)、+8Vの監視はLED色別で表示しています。
今後、小型のデジタル電圧計を取り付けたいと思っています。
+8Vは送信時のみ稼働する2G帯AMP用電源です。

(4)、LO及びIF信号の精度(不要波成分の処理)
・LO 2274MHzを2分配して逓倍器に繋ぎともう一方をリレーで受信用、送信用として
切替えDBMミキサーに送り分周器できた217MHzをミックスし、2491MHzを
発生しています。送信時のトラブルとしてDBMミキサー周辺から漏れ出た(逆流)
2491MHzの弱い信号が逓倍器に回り込み大きく影響していました。
使用したDBM、パワーディバイダーの性能にもよりますが、目的信号のみ通すよう
十分注意する必要がありました。
アイソレーション不良解消目的としてDBM-LO端子とリレー間にBPF+2G帯AMPを設け
逆流現象を解消しました。
・LO 18.192GHzに含まれる不要逓倍波(18GHz以下)についても
TX-3800-16ミキサーAMP入力に導波管HPFを挿入して解消できました。
・38GHz BPFを省いた事による影響の確認はまだできていません。

JA1OGZ局、JH1GYE局、JA0HJC局、JA3CVF局、JA0RGP局、JH1JSK局、JA1VPT局、
JA1GLD局、JH1AOY局、JH1OQH局、他、各局様ご協力大変ありがとうございました。

ML各局 今後、交信の機会がありましたらよろしくお願い致します。

JA0IYB/1 群馬県藤岡市 齋藤 伸作