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デジタルATV用アナログSメーターの実験  de JA3CVF  森本 清 Feb/07/2013

900M〜1.9G帯の6ピンミニICを貰ったので使って見ました。
入手したのはRFアンプ NJG1103F1 コンバーター μPC8112TB BSコンバーターIFアンプ μPC2709TBです。
ピン間隔1.25mmの6ピンですが、これ位なら何とかPカッターでランドを作る事が出来るので、RFアンプ付きの1.2G帯コンバーターを作りました。
コンバーター用ICのIF周波数は100M〜200M位が最適で400M位になるとゲインが取れない。
LO用に886Mの誘電体発振ユニットが有るのでこれを使いたかったが、周波数を上げられないかと分解した。
ユニットのシールドを破ってVCO回路を取り外すと少しは上がるがもっと上げたい。

駄目元で誘電体を少し割って見るが変化が少ない。
上半部割ると発振しない。
良く見ると誘電体に銅メッキがしていてここと発振回路をつないでいた板が切り取った誘電体について外れていた。
半田で繋ぐと発振した。またメッキ部分に半田を盛ってみると周波数が上がる。
どんどん盛って1150M位まで上げた。
Qが下がるのか出力が−14dbm位しか出ないが目的の周波数に成った。
2個試したが同様に上がった。
安定度は余り関係ないので使えそうだ。
基盤には出力調整回路が付いていたが、ここを切り取ってμPC2709TBのアンプを組み込んで+9dbmの出力が得られた。
コンバーターのLO入力は−5dbm位でも働くが10dbm位入れた方がIF出力が増える。
1.28G周辺でのコンバーターゲインは24db位となった。
MMICのデータでは27db以上は取れそうだがランド方式なので良い方かも知れません。
NJG1103F1の入力のマッチィング用コイルと出力のコイルでNF、ゲインを最適にするが結構面倒、発振等のトラブルはない。
IF出力に100M位のマッチィング回路が有るので帯域は広くはないが1.26G〜1.3G位は何とか使えそうだ。
コンバーターICのLOアイソレーションは30dbは取れるが−20dbm位出ている。
出力に3段のローパスフイルターを入れる。1.15G周辺では45db以上落ちている。
この出力を前に作っていたログアンプAD8307Aを使ったパワー計をコンバーターの後に繋ぐとメーターが振れる。
AD8307Aでは−80dbm位まで検出できるが、コンバーターを繋ぐと−75dbm位まで振れ検出感度が低下する。
LOの漏れはログアンプの感度が1.15Gでは40db程悪くなるので−20dbm−45db−40dbで問題なく、コンバーターの総合NFが関係か?
SGから1.28Gを入力、絞っていくと−90dbm位まで何とか検出する。
更にオペアンプで電流計の感度を上げると不安定ながら−105dbm位まで検出する様だがオフセットの調整が微妙。

本題のD−ATV信号で試して見る。
D−ATV信号 シンボルレート6000の1.28GをATTを通してチューナーで受けてみる。
チューナーにはコスモウェーブの20db MMIC2段アンプを付けている。
レベルを絞って復調ギリギリのレベルをコンバーターに入れるとメーターは良く振れる。

更に復調しないがクオリティーバーが僅かに振れそうなレベルまで絞った状態でもメーターでは何とか検出する。
クオリティーバーとSメーターの感度差は10〜15db位で、20dbのアンプが効いているのか思っていたよりチューナの感度は良いようだ。
メーター感度を上げているのでメーターがふらついて実用には後一歩の改善が必要。
折角なので一体化して組み上げてサンノイズの検出にも使えないかと思っています。

JA3CVF/日高郡 森本 清


1150M LO1

1150M LO2

1.2Gコンバーター

ローパスフイルター

ローパスフイルター特性