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JA8CMY 1.2GHz帯 EME用 大電力アンプ製作実験報告  Sep/09/2006

YQP−ML 各局
               投稿 JA8CMY 増田


しばらく メーリングに投稿しておりませんでしたので最近完成した1.2GHz帯 EME用 大電力アンプを紹介します。
このアンプは製作依頼を受けて手がけたものです。
使用したデバイスは大電力アンプでよく使われるLD−MOSFETでUSA インフィニオン(元はスエーデンの
エリクソン社)製PTF14150の4パラ運転です(150W出力デバイス)

このFETは 1.45GHz〜1.6GHz帯の内部整合型ですが1.2GHzでも何とか整合できました。
FET1個で試作回路を組んで定数を決めてから2合成の回路を製作し、
2合成で300Wずつ出るように調整後4合成しました。

性能は 入力13.5Wで、570W出力でした。
もう少し入力を大きくすれば何とか600Wは到達しそうですが無理をしてデバイスを壊しては元も子も無いので
試しておりません。

DCの入力も大きく、570Wでは 28Vで45A程度流れます。

基板は0.8mmのテフロン基板ですが、最後の合成部分は2枚重ねにして、基板厚を1.6mmとして、
合成器パターンを太くして、
大電力に耐えるようにしています。

大電力のATTが無いので 8D-2Wの同軸コード50mをATT代わりに使いました。
コードは短時間でも暖かくなります。
周波数特性はブロードで、1.2GHzの全帯域をカバーしています。

1.2GのEMEでは真空管を使った局が多いようですが、調整しながらの運用でわずらわしいかったり、
冷却に水を使用する場合もあり高圧の漏電等で扱いにくいようですので、
今後は半導体アンプが主流になるのではと思います。

           
増田 幸雄


1296MHzamp特性.pdf