御前山は飛ばないの? 00/11/23 JA7TKH

勤労感謝の日は、東京UHFコンテストが開催される。昨年は運良く、2400メガ
シングルバンドにおいて、都内の部で一位入賞を果たした。今年も上位に食い込み
たく、運用地を検討して御前山を選んだのだが...。

午前2時に起き出して、運用地に向かって車を走らせた。国道 411号にて奥多摩
湖方面に進み、奥多摩駅前交差点を通過。体験の森への案内板に従って、橋詰トン
ネルを出てすぐに左折して狭い道に入った。急な坂道をゆっくりと走り、栃寄集落
を越えて一般車両通行止めの前まで行き、路肩に車を止めた。

車の中で朝食を済ませてから、荷造りを行なって午前5時40分に出発した。まだ
辺りは暗く、ヘッドランプを灯して歩き出した。通行止め用の鎖を跨いで、舗装さ
れた林道を進む。吐く息が白く、少し冷え込んでいた。

くねくねした林道を歩いて、体験の森のトチノキ広場に午前6時04分に着いた。
御前山手前の一帯が体験の森で、植林・伐採などの林業体験が出来るみたい。休ま
ずに幅広の山道を登っていくと、明るくなってきたのでヘッドランプを消した。

散策コースが縦横に整備され、道が入り組んでいる。道標が至るところにあり、
御前山へ直行する山道を選んで登った。カラマツ広場の分岐を午前6時53分に通過
し、木の根元にあった標高 1、200mと記された小さな板の処で、セーターを脱いだ。

シロヤシオ分岐のベンチを見て、さらに登る。平坦になった山道を歩いて行くと
御前山避難小屋があり、午前7時32分に到着した。6畳ほどの真新しい避難小屋で、
きれいに管理されている。避難小屋の前を進み、道標を見て右に折れた。急な斜面
を登っていくが、落ち葉が濡れていて滑りやすかった。

御前山の山頂には、午前7時48分に到着。標高 1、405mの山頂からは、霧が発生
していて何も見えない。三角点の石にタッチし、荷物を置いたら、ぽつぽつと小雨
が降ってきた。設営を見合わせて30分ほど待機していたら、雨は止んでくれた。

運用の準備が整い、コンテスト開始5分前に2400のワッチに入る。誰か出ていな
いかと入感局を探すが見つからず。午前9時を過ぎても、スピーカーからはノイズ
しか聞こえてこない。何かトラブルかと、接続を確認するが異常なし。それではと
CQを出すと、10分ほど経って1局目が呼んで来た。果たして何局出来るやら。

とても入賞どころではなく、1時間経過してわずかの5局だった。諦めて1200に
移るが、こちらもあまりぱっとしなかった。曇り空のままだが、少し冷え込んでき
た。呼ばれないことも手伝って、一時運用を中断。ガスコンロを出して、おでんを
煮る。ついでにワンカップも温めた。おでんをつまみ、熱燗を飲みながら、のんび
りモードで1200を運用した。お昼を過ぎると、晴れてきて少し暖かくなった。 430
は、そこそこの入感があり、ハンディ機で1時間ほどやって終わりにした。

器材の片付けを行い、13時50分に下山を始めた。急な坂道を下って避難小屋前を
通過し、カラマツ広場分岐のベンチで休憩。登った山道をなぞるように引き返して、
トチノキ広場に14時52分に着いて、東屋で喉の渇きを潤した。林道を歩いて、車に
は15時22分に戻る。着替えをして少し休んでから、帰路に就いた。

御前山は周りの山より標高が高く、飛ぶと思っていた。大岳山辺りが壁になって
伝播が遮られているのか、都内局がまったく聞こえない。当てが外れて散々な結果
となった。御前山は都内方面には飛ばないのか、誰かの運用レポートが欲しい。
以上